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妊娠初期症状チェック(セルフチェック方法) 花

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【初めての妊娠】妊娠初期症状は性行為後いつからわかる?セルフチェック方法

 

妊活中の女性にとって、わずかな体調の変化でも「これって妊娠の初期症状?」と気になってしまうものですよね。

本記事では、妊娠初期の流れや主な身体の変化についてご紹介します。妊娠を考えている方や生理前の症状との違いを知りたい方はぜひ参考にしていただければと思います。 また妊婦さんは労働基準法や男女雇用均等法で保護されています。ご不明な点はお勤めの会社や関係省庁、自治体に問い合わせて確認をしてください。

妊娠初期症状にはどんなものがある?

妊娠初期症状とは、妊娠初期(妊娠16週未満)にみられる体調の変化を指しています。 妊娠初期症状といっても妊娠15週や16週になれば通常は妊娠が確定し、妊婦健診もはじまっているので、今回の話題は妊娠判定が出る妊娠4〜6週の体調変化を指します。

妊娠初期症状はいつから始まる?

まずは、一般的な妊娠初期の流れを把握しておきましょう。ちなみに、最も直近で生理が始まった日を妊娠0週0日とカウントします。

妊娠2週目…排卵・受精(性行為)
妊娠3週目…着床
妊娠4週目…妊娠初期症状が始まる

つまり、妊娠初期にみられる体調の変化は、直近の生理開始日から数えると4週間後から始まると考えてよいでしょう。

妊娠超初期症状

最近、妊娠超初期症状といって妊娠0週〜3週の時期に症状を感じる!という方がいます。まあ、妊娠0〜1週は妊娠自体をしていませんし、2週でやっと受精、着床ですので妊娠による症状は出ないはずですので、想像妊娠(笑)ですね。3週になると様々な症状が現れることがありますが月経前症候群(PMS)との見分けがつきにくい時期です。

妊娠超初期症状と化学妊娠、化学流産

妊娠超初期症状かな?でも、ちょっと遅れたけど生理が来ちゃった。この場合化学妊娠、化学流産であったことも考えられます。化学妊娠、化学流産とは妊娠検査は陽性になるものの、エコーで胎嚢が見える前に妊娠が中断してしまうことを言います。自然妊娠の13〜23%、体外受精の研究で受精卵が妊娠に至る確率は条件が良くても50%に及びません。そして妊娠しても6割、受精卵の30%は妊娠継続に至りません。この時期に妊娠判定を行えば陽性に出ることもありますが、検査の前に生理が来てしまえば妊娠していたのかどうかわかりません。化学流産(化学的流産)は流産としてカウントしないので、心配することはありません。

妊娠と基礎体温

妊娠初期症状は生理前にみられる体調不良(生理前症状)と似ていることがあり、見分けるのが難しい場合がありますが基礎体温をつけている場合、妊娠していると2週間程度続き、そのあと下がっていく体温が下がらず高温期が持続します。3週間高温期が続けば妊娠検査をしてみましょう。陽性に出るはずです。

排卵後に卵巣から分泌される女性ホルモンのひとつである黄体ホルモン(プロゲステロン)は子宮内膜を受精卵が着床しやすいように整え妊娠を維持させる役割があり、多く分泌されると体温を上昇させる働きがあります。そのため排卵すると黄体ホルモンが分泌され基礎体温が上昇します。2週間で黄体ホルモンの分泌が減少し体温が低下しますが、妊娠が成立すると分泌が続くため高温期が維持されます。

こうした理由から、妊娠を考えている方は普段から基礎体温を記録することをおすすめします。

妊娠初期症状は性行為後1~2週間後

妊娠初期症状は性行為後1〜2週間後に発生します。

排卵は、直近の生理が始まってから2週間後(妊娠2週)となるため、この時期に性行為が行われると受精する可能性が高くなります。そこから1週間(妊娠3週)のうちに受精卵が着床するため、妊娠初期症状の一つである「着床出血」が起こることがあります。

こうした段階を経て、妊娠4週目には身体に様々な変化が現れてきます。

妊娠の兆候とは

妊娠の兆候として最も良く知られているのは、吐き気(つわり)でしょう。しかし、もっと微妙な症状で妊娠がわかる場合もあるのです。次に挙げるような身体の変化を「妊娠超初期症状」と呼ぶこともあります。こういった体の変化があった場合は、妊娠の可能性も。生活習慣も妊娠を前提に整えていきましょう。もちろんお酒もタバコもやめましょう。

おりものが変化する(量や色、匂いなど)

おりものはエストロゲンという女性ホルモンの分泌量に合わせて量が変化します。排卵期にはおりものが最も多くなり、黄体期には減少していきます。妊娠した場合はエストロゲンの分泌が増え、おりものの量も増加しやすいとされています。また、妊娠初期はおりものが乳白色〜黄色っぽく変化したり、酸っぱい匂いがする場合もあります。
ほとんどが自然の変化ですが、細菌性腟炎や性感染症が隠れていることもあります。気になるときは受診して検査をしましょう。

注意を要する腟炎

腟炎の原因となる病原には赤ちゃんに直接影響を与えるものがあります。

 

【クラミジア】

性行為感染症として腹痛や不妊症などさまざまなトラブルを起こす性器クラミジア感染ですが、妊婦さんが感染していて未治療の場合、分娩時の産道感染により赤ちゃんが感染を起こし、30%に新生児結膜炎を、5%程度にクラミジア肺炎を起こします。肺炎は痰をともなった激しい咳により哺乳力が低下し、体重の増加が止まってしまうこともあります。結膜炎は生後5〜7日、肺炎は出生後2ヶ月以降の発症が多く、産院を退院したあとに発症することが多いため注意が必要です。
また、早産や前期破水のリスクが高まるという報告があります。

ガイドラインでは妊娠30週頃までにスクリーニング検査を施行することが推奨されています。

 

【B群レンサ球菌】(GBS:group B Streptococcus)

B群レンサ球菌は口腔内、腸内、膀胱内に感染し妊婦の約30%が保菌しているありふれた菌です。ほとんどの妊婦さん自体には影響はなく、膀胱炎や腎盂腎炎、細菌性腟症として早産などの原因となりますがこれは他の細菌と同じです。
しかし、GBSに感染した妊婦さんの50〜60%が赤ちゃんに感染を起こし、その1〜2%が新生児GBS感染症を発症します。分娩時の陣痛や破水時に腟内のGBSが羊水の中に入り、その感染した羊水を飲み込んだ胎児が肺から感染を起こすGBS感染症は胎児機能不全、胎児敗血症、肺炎、周産期死亡など重症化することがあります。

現在のガイドラインでは妊娠35〜37週に腟の入口と肛門から採取し、陽性の場合は分娩中に抗生物質の点滴を行いGBS感染症の予防を行います。

匂いに敏感になる

特定の匂いが気持ち悪いと感じたり、匂いに敏感になることも妊娠の兆候として代表的なものです。苦手になる匂いは人それぞれですが、炊き立てご飯の匂いや煮物、魚介類、コーヒー、タバコの匂いなどが挙げられています。香水や石鹸の匂いなど、妊娠する前は好きな匂いでも苦手になってしまう場合もあるようです。

熱っぽい、常に眠い、昼間に眠くなる、だるくなる

妊娠初期には黄体ホルモン(プロゲステロン)が体温を上げるため、37度前後の微熱を維持します。そのため汗をかきやすくなったり、体がほてることがあります。また、体温が高めのために昼間でも眠気が強くなるという兆候がみられます。意欲減退や体のだるさもプロゲステロンの影響です。生理の前の感じですね。しっかり睡眠を摂っているはずなのに、いつも眠くなる・ボーっとしてしまうと感じたら、妊娠しているサインかもしれません。
実はただかったるいだけかも(笑)

妊娠初期症状セルフチェック

妊娠おめでとうございます。妊娠初期症状には、さまざまな体の変化があります。これは大丈夫なのかなぁ。異常かなぁ。赤ちゃんは元気かなぁ。毎日が不安ですね。妊娠初期に現れやすい症状について説明します。

なお、前述の「妊娠の兆候」でご紹介した症状も共通して起こるため、合わせてご覧ください。

 

下腹部痛、お腹の張り

妊娠中、下腹部に生理痛に似た痛みを感じることがあります。これは、胎芽胎児に栄養を与えるために子宮や周りの組織が充血して張った状態になります。妊娠中に卵巣腫瘍など下腹部の手術をすると、紫色に充血して血管も累々と怒張しています。また、子宮が大きくなるとそれを支えるじん帯が引っ張られることでも痛みが起こります。これに加えて、妊娠初期は胃や腸の働きが弱くなるため、腹部膨満感や便秘が発生する場合も少なくありません。子宮筋腫や卵巣腫瘍がなく、多量の出血がなければほとんどは妊娠したことによる自然の変化です。まずは心配ありませんがどのような痛みであっても、冷や汗が出るまで悪化してしまったり安静にしても治まらなかったりした場合はかかりつけ医に相談することが大切です。

少量の出血

着床出血

生理予定日の前後に少量の出血が1〜3日続く場合は、着床出血といって、子宮の内膜に受精卵が着床するときに内膜に入り込んでいきますが、そのとき出血をすることがあり、それを着床出血ということがあります。あれ、生理かな?と思ったら止まっちゃったような状態です。

切迫流産

妊娠が確定し心拍を認めた後に出血する場合もあります。いわゆる茶オリや少量の出血、これは切迫流産と言いますが、言ってみれば保険病名(保険診療を行う場合の審査上の病名)で、「流産しかかり」という状態はまれです。出血の原因はいくつか考えられますが確定することはできません。というのはたとえば便に血が混じるといった場合、内視鏡で胃や腸を直接カメラで見て出血の元を検索できますが、妊娠している子宮に内視鏡を入れたら、、、流産してしまいます。考えられることはこの時期は絨毛という胎盤のもとになる組織が子宮内膜の細い血管に入り込んでいくことによって胎盤が作られていきますが、その過程で内膜の細い血管が破れて出血が起こることが多く、流産とは関係がないことがほとんどです。また治療(投薬、安静など)も有効ではありません。なぜなら流産は染色体異常が原因のことが多いため治療によって異常な染色体が正常に変化することがないためです。
生理ほどの多量の出血や強い腹痛を伴う場合は受診をお勧めします。

食欲不振、食欲旺盛

妊娠するとホルモンバランスが大きく変化するため、吐き気や胃のむかつきを感じる方は少なくありません。この症状はつわりの初期症状とされており、日数が経過するにつれて本格的なつわりの症状が発生することも多くあります。
また、妊娠すると食欲がなくなってしまう場合だけではなく。逆に食べる量が増えたり、さらに、特定の食べ物だけ無性に食べたくなる方や、好きだったものが急に苦手になってしまう方もいるようです。
食欲の変化は、吐き気や胃のむかつきと同じくつわりの症状の一つと考えられており、こうした症状は妊娠中期まで続くこともあります。「正しい妊婦教本(笑)」にあれ食べちゃダメ、これ食べなさいとつらつら書いてありますが、この状態は生涯続くわけではないのでこの時期はジャンク好きもある程度はしょうがないと思います。教本通りはストレスも溜まるし長続きしないでしょう。ネットの先輩ママや助産婦さんの意見もほどほどに。

つわり

みなさん“つわり”の語源をご存知ですか。つらい“つわり”その語源は「つわる」という言葉で、その意味は「芽が出る、芽ぐむ」。お分かりですね、昔の人はつらい“つわり”ですが「新しい命がまさに芽吹いているんだよ」と。英語ではmorning sickness、朝だけじゃなくいつも気持ち悪いんだよ!と言いたいですね。“つわり”は漢字で“悪阻(おそ)”と書きますが、細かいことを言うと“つわり”の重症の状態を“妊娠悪阻”といい、詳しい区分の解説は省きますが“妊娠悪阻”の場合、重症例では脱水、飢餓状態となり入院が必要になることもあり、胎児に影響を及ぼすこともあります。
つわりの発症は胎嚢が見えてくる妊娠5週くらいから、ピークは7〜10週くらいでしょうか。ほとんどの方は妊娠12〜16週で収まりますが、妊娠中ずーっと続く方、また、全く症状がなく赤ちゃんが元気なのか不安とおっしゃるラッキーな方も。
で、原因ですが不明です。(汗)
これだけ振っていてなんだ!とのお叱りはごもっともですが、免疫作用による説、ホルモンの影響説、精神的な因子などありますが、いまだにはっきりしたことはわかっていません。なにしろ、なぜ妊娠が成立するかも分かっていないのですから、ご勘弁。

つわりの治療は、ガイドラインでは「心身の安静のために休養をとることが症状緩和につながることを説明し、少量頻回の食事摂取と水分補給を促す」とありますが、つらいつわりの方には焼け石に水ですね。当院ではつわりに効く漢方薬や吐き気どめを処方しています。ピタッと消えることはありませんが緩和することが多いので主治医の先生にご相談なさってください。欧米ではビタミンB6やショウガ末が推奨されているようですが、いろいろ試しているうちに自然に収まってしまうパターンが多いです。嘔吐が続く場合、水分補給を欠かさずにという指導ですが、飲んでも吐いちゃいますよね。無理に飲んでもつらいばかりです。点滴で補液もできるので先生に相談してください。
また職場にはつわりがきつい場合、これはつわりだけに限らないのですが、労働基準法や男女雇用均等法によって妊婦は保護されていますので会社と相談して適正な休養を取るようにしてください。

 

労働基準法:https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000796040.pdf
男女雇用均等法:https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/seisaku05/01.html

気持ちが不安定になる

妊娠中はホルモンバランスの乱れによって、精神的に不安定になるケースも珍しくありません。無性に不安になる・急にイライラする・感情のコントロールが困難になり訳もなく涙がでるとか. . . 。
特に、妊娠初期はつわりなどの身体的な症状や妊娠出産に対する不安から戸惑ってしまい、気持ちが不安定になる場合が多いのです。病的なことではなく自分の意志でコントロールできるものでもありません。決して自分を責めたり嫌悪感を抱かないように。パートナーに「なんか最近イライラしてない?」なんて言われたら「あたりまえでしょ、妊娠しているんだから」くらい言っちゃいましょう! 妊娠前からメンタルクリニックに通院して治療をされている方は、まず主治医とメンタルクリニックの先生に相談しましょう。妊娠初期にお薬はなるべく飲まないにこしたことはありませんが、自己判断で急に服用を中断すると悪化してしまうことがあります。必要なお薬はちゃんと服用することが大切です。 最近は妊娠中、産後も妊娠うつなど、メンタルのトラブルが増えています。詳しくはまたお話ししますが、保健所などを中心に積極的に相談窓口を設けてサポートするような体制も準備されています。なにか困ったことがあったら各自治体の窓口に気軽に相談してみてください。

立ちくらみ、貧血

妊娠初期の立ちくらみ、めまい、動悸、息切れなど貧血のような症状が現れます。原因は赤ちゃんに優先的に血液を送るため、脳への血液循環が低下し、一時的に血圧が低下して脳貧血状態になるためです。目の前が真っ白になったり、意識を失って倒れたりするかたもいらっしゃいます。つわりで低血糖や脱水が原因のこともあります。また妊娠により体の血液量(循環血液量)が増え、ホルモンの影響で血管が広がるのでドキドキ(動悸)したり、息切れをしやすくなったり。
急に立ち上がったりすると起立性低血圧といってフラッとすることがあります。妊娠中は急な動作は控え余裕をもって行動しましょう。

貧血ではないの?

こういった症状の原因は本当の貧血のせいではないことがほとんどです。もともと貧血のあるかたは前から症状があるはずですよね。妊娠中は生理が止まり血液が失われないので妊娠初期に貧血が進行することは考えにくいですが妊娠週数が進むと検査で貧血を指摘されることも多いと思います。これは妊娠中、鉄の需要が妊娠をしていない時と比べて3倍に増加するため鉄欠乏性貧血になりがちで、さらに循環血液量が増え、特に血液の中の血漿(水の成分)が増えるため血液が薄まり、検査では見かけ上貧血となります。(血液が薄まることによって血栓症を防ぐ作用があります。)妊娠中は必ず貧血の検査を行います。治療が必要な場合は主治医の指示に従いましょう。むやみにサプリを摂るのではなく、くわしくは他稿に譲りますが妊娠前からの毎日の食事に気を使いましょう。

腰痛

妊婦さんの50〜80%(私はほぼ100%、必発のような印象ですが)の方が腰痛や骨盤周囲の違和感、股関節や恥骨の痛み、太もものしびれなどを訴えられます。
妊娠後期、おなかが大きくなってからのこういった症状はデカいお腹の荷重がかかって痛くなるのはなんとなく想像がつきますが、比較的初期から腰痛を自覚される方も意外と多いのです。
これはホルモンによるものです。骨盤はいくつかの骨が合わさって構成されています。お産の時大きな赤ちゃんの頭が骨盤を通過するとき、骨盤はリラキシンというホルモンの作用で赤ちゃんがスムースに出てこられるように骨の結合がゆるくなります。赤ちゃん側も骨重積といって頭蓋骨の骨をずらせて(赤ちゃんの頭蓋骨の骨はしっかり結合されておらず隙間があります)ギリギリで骨盤をくぐり抜けてきます。リラキシンは妊娠初期から分泌されるため妊娠初期から骨盤にゆがみが生じ腰痛の原因となるのです。この初期の腰痛はしばらくすると軽快することが多いようです。あまり辛い時には主治医の先生に相談して、痛み止めやシップ(妊娠後期は使えません)を処方してもらってください。

むくみ・浮腫

靴下のゴムのあとが消えない、向こう脛を指で押すとへこんで元に戻らない、これらはむくみ(浮腫)の兆候です!
妊娠中はホルモンバランスの変化や浸透圧(水分の分布)など様々な要因で体内に水分が溜まりやすいため、むくみが発生しやすくなり、正常妊婦の40〜60%に出現すると言われています。以前はむくむと「妊娠中毒症」と診断しましたが、現在は血圧が正常範囲であれば問題ありません。妊娠中期以降になると、お腹が大きくなるにつれてむくみの症状が出やすくなるとされていますが、妊娠初期からむくみを感じる方も多いようです。特に下肢は重力や下大静脈の圧迫のためむくみやすくなります。軽いむくみは問題ありませんが顔面や手足、全身、また靴が入らなくなったなどの時は主治医に相談しましょう。

むくみやすい方 【むくみの対処法】

長時間同じ姿勢でいると循環が悪くなりむくみが起こりやすくなります。デスクワークや立ち仕事が続く場合はちょっと息抜きを。軽い運動、ウォーキングなども。

 

①塩分を控える

過剰な塩分摂取は控えましょう。外食は塩分が多めになりがちです。むくみっぽい方は家での食事は塩分控えめで、次にお話ししますが野菜をしっかり摂るように。

 

②カリウムを摂取する

カリウムは塩分の排出を促します。カリウムの多く含まれる、野菜、海藻、芋類、果物を積極的に摂るように。果物は食べすぎるとカロリーオーバー、バナナなら2本、キウイで2、3個までに

 

③水分を摂る

もちろん飲水を控えれば一時的に水分量が減るのでむくみが取れたように感じますが、慢性的に体内の水分が不足すると、身体が水の排出を抑え水を溜め込むようになります。適度な水分をこまめに摂取することで新陳代謝を活発にし、発汗作用や利尿作用を高めることでむくみの予防になります。季節にもよりますが1日、1.5~2L程度の水分補給を心がけましょう。妊娠中は血栓症のリスクが高まります。水分補給は血栓症の予防になります。 しただ、就寝前の多めの飲水は夜中に起きてしまう原因になりますので控えましょう。

 

④むくみ予防効果のあるお茶

杜仲茶、ルイボスティー、たんぽぽ茶などむくみの予防効果のあるお茶があります。利尿効果があるので就寝前は控えましょう。またカフェインによる利尿効果もあるので成分を確かめて。ルイボスティーに含まれるポリフェノールは摂りすぎると赤ちゃんへの悪影響が報告されています。どれも摂り過ぎには注意しましょう。

 

⑤軽い運動、ストレッチ

体を動かして血流を良くしましょう。下肢に筋肉がつくとむくみにくい体質になります。ランニングやウォーキングもお勧めです。やり過ぎてマッチョにならないように

 

⑥マッサージ

リンパマッサージとしていくつもWEBで紹介されています。あくまでもそっとなでるように優しく行ってください。グイグイ押すようなマッサージはリンパ管や静脈を傷つけ、炎症の原因になるので行わないように。

 

⑦体を温める

身体を冷やすと、血液の流れが滞ってむくみの原因になります。冷え性の方、冷房による冷えや、冷たい飲み物の摂り過ぎはご注意。

 

⑧入浴

日本人ならまずお風呂。ぬるめのお湯にゆっくりとつかりましょう。血液循環が改善されてむくみ予防に。熱いお湯や長湯は控えて。足湯も効果的です。以前、第一子はシャワー浴だけで、むくみまくっていましたが、第二子の時は上のお子さんと一緒にお風呂に入っていたせいか、まったくむくまなかったかたがいらっしゃいました。

 

⑨十分な睡眠をとる

横になって休むと重力から解放され、さらに副交感神経が優位になるので血流が促進されて朝はすっきりします。クッションなどで足を高くして眠るのも効果的です。睡眠不足や椅子のようなところで寝るとなかなか解消されません。

 

⑩身体を締め付けない服

衣類の締め付けがむくみの原因になることも。

 

⑪着圧ソックス、弾性ストッキング着用

足を締め付ける作用のあるソックス、ストッキングは適度な圧をかけることによって血流をよくして老廃物の排出をうながし、むくみの予防に効果的です。静脈瘤(ふくらはぎや太腿の血管が浮き出て瘤のように見える)の予防にも。最近は様々なタイプが発売されているので自分に合ったものを選んでください。

頭痛

頭痛には筋肉、血管が収縮することによって起こる「緊張性頭痛」と、ホルモンにより血管が拡がることによって起こる「片頭痛」があります。妊婦さんは緊張性頭痛が多いと言われています。片頭痛は女性ホルモン(エストロゲン)が低下するとセロトニンという神経伝達物質のバランスが変化し神経に炎症が起こったり、血管が拡張するために頭痛が起こります。妊娠中はエストロゲン分泌が増えるので、片頭痛は妊娠中軽減されることもあります。
緊張頭痛は後頭部から首筋にかけて頭全体が締め付けられるような痛みで、温めたり、日頃の運動やストレッチ、首や肩のマッサージが効果的です。
それに対して片頭痛は濡れタオルなどで冷やして、暗い場所で休みましょう。
鎮痛剤はほとんどが赤ちゃんに悪影響を与える可能性があるため使えませんが、アセトアミノフェン(カロナール)なら大丈夫です。当院では呉茱萸湯(ごしゅゆとう)という漢方薬も併用して良い効果を得られることも。

鼻血、耳詰まり感

血液の生産量の増加と、エストロゲンの作用で細い血管の透過性が増して鼻血や、粘膜を膨張させる働きがあるため鼻がつまりやすくなることもあります。また耳になにかがつまったような感じや、速いエレベーターに乗ったときのように感じるかもしれません。以前、当院通院中の妊婦さんが“耳詰まり感”で大きな病院の耳鼻科を受診してMRIやら精密検査をしましたが原因不明とのこと。その後の健診でそのことをお話になりました。正解は「妊娠したせい」、病院に行く前に相談してくれたら良かったのに. . . 。チャンチャンでした。

口の中の変化

妊娠中はつわりで歯磨きがおろそかになり、口の中が不衛生になりがちで、ホルモンバランスが変化により女性ホルモンを好む歯周病菌が繁殖しやすくなり歯肉炎を起こしやすくなります。また、口腔内環境の悪化や嘔吐により口腔内のpHが低下し、う蝕(虫歯)が発生しやすくなります。歯周病菌は妊娠初期に比べて妊娠12〜13週で約5倍に増加します。
歯周病のある妊婦は早産や妊娠高血圧や妊娠糖尿のリスクが高くなります。早産に関しては歯周病を有する妊婦さんは早産の危険が2〜3倍になり、これは細菌性腟症や喫煙と同じレベルです。みなさん歯周病菌は胎盤からも検出されることをご存知ですか。実は口腔内の細菌は高い頻度で血管を通して全身に運ばれるのです。最近では糖尿病や虚血性心疾患、腎臓病のリスクが高まることがわかっています。しかし妊娠中に歯科治療をしてもリスクは変化しません。歯周病は不妊症の原因にもなるため、妊娠前からの定期的な歯科的チェックをお勧めします。妊娠中は歯科だけではなく各自治体が健診を行っています。問い合わせて積極的に活用してください。(港区:お口の健診

まとめ

妊娠によって、女性の身体には沢山の変化が訪れ、精神的にも不安定になりがちです。そしてインターネット上ではさまざまな情報が氾濫しています。あれはだめ、これをしなさい、、、中には間違った情報もたくさん。またパートナーもしっかりサポートしてくれる方、なんにもしてくれないタイプ(笑)、いろいろ調べまくってあーだこーだ言うタイプ(笑笑)

妊娠中でも特別なことはありません。基本はふだんと変わらない生活で大丈夫です。食べ物や、運動など、ごく一部注意しなければいけないものもありますが、ほとんどのことは心配ありません。太古の昔、人類が地球に現れて、妊娠中の制約が多ければ食べるものも少なくなりますし、危険と隣り合わせの日々の生活で、安静にしていて逃げ遅れてしまえばとっくの昔にホモサピエンスはこの世からいなくなっているはずですね。
これからの長い妊娠期間、せっかくだから楽しんでやろう、くらいの心持ちでいいと思います。困ったことや心配事は自分で判断せず、遠慮しないで主治医の先生に聞いてください!

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