産婦人科の基礎知識


子宮筋腫

子宮筋腫子宮筋腫はどのような病気ですか?

子宮筋腫は生理痛、過多月経、貧血、不妊症などさまざまな障害の原因となる良性の腫瘍です。超音波検査(経腟法)の普及により以前では見逃されていた子宮筋腫も5mm大までわかるようになりました。内診を行うのみの婦人科検診では異常がないと診断されても、超音波検診により小さな筋腫が見つかり、それが過多月経の原因だったケースも存在します。

治療法は?

子宮筋腫は良性の腫瘍のため経過観察のみでよいことが多く、治療の対象となるものは症状のある場合や不妊症などの原因となるものです。10cmの筋腫があるからといって必ずしも治療対象にはなりません。また大きさや数よりも筋腫のできている場所により小さなものでも手術が必要なこともあります。特に粘膜下筋腫と呼ばれる子宮の内腔に突き出たタイプは、過多月経や不妊の原因となり1cm以下でも手術適応となります。当院では子宮の内腔を直接観察することの出来る、子宮鏡というファイバースコープを用いて小さな筋腫でも確実に診断し、最適の治療法を選択します。

子宮筋腫も子宮内膜症と同じく年齢や治療目的によって治療方法が異なります。治療法には薬物療法、手術療法があり、手術も最近ではお腹を切らない内視鏡下手術(腹腔鏡、子宮鏡)が主となってきているため短期間の入院で済み身体にも負担が少なくなっています。また子宮を栄養する血管をつまらせて子宮筋腫を小さくする、子宮動脈塞栓術(UAE)も考案され良好な結果が得られています。

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子宮内膜症

なぜ内膜症になるのですか?

月経困難症や不妊症の原因となる子宮内膜症。そのおもな原因は月経血が卵管を通って腹腔内へ逆流し、子宮内膜の細胞が卵巣、腹腔内、その他本来あるべきではない場所で生育することにより発症します。

内膜症患者は増えているといわれていますが?

最近、子宮内膜症の患者数が増加しているといわれていますが、その原因として晩婚化や環境ホルモンの関与等が話題になっています。また内膜症という“病気”がひろく知られたことと、内膜症の診断が難しいことがあげられます。内膜症の診断は、たとえばチョコレート嚢種のように卵巣が腫れていたり、重症の場合は内診や超音波検査などである程度診断がつきますが、初期の病変などは診断をつけにくいために(最終的な診断はお腹の中を内視鏡などで直接見るしかないのです!)ドクターサイドも生理痛がひどいかたには「内膜症があるかもしれませんね」としか言えません。そのため鎮痛剤だけの処方で終わることも多く、治療が遅れてしまい重症化しがちです。

治療法は?

治療法は年齢や治療の目的(生理痛の軽減、不妊症の解消等)により薬物療法と手術があります。薬物療法にはGnRH薬(ホルモンを抑える薬)、ピル、漢方薬などがあります。手術(腹腔鏡手術)を選択するとしても施設によって得意分野が違うためいちがいに症例数が多ければ安心というわけではなく、治療の目的にあわせて施設を選択することが大切です。

当院ではひとりひとりにあった最適の治療法を、患者さまの訴えによく耳を傾けながら選択していきます。


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卵巣腫瘍(良性)

卵巣腫瘍はどのような病気ですか?

卵巣腫瘍は身体の奥のほうに出来るため症状がでにくく、たまたま検診で見つかるケースがほとんどです。大きさもまちまちでなかには大人の頭部くらい(さすがにこのくらいになるとお腹が膨れますが)になるものもあります。種類もさまざまで、髪の毛や歯の成分を含むものもあります。

治療法は?

超音波検査で1cm大からわかりますが、治療(手術)が必要になるのはだいたい5cm以上のものです。卵巣腫瘍は良性のものがほとんどですが、なかには卵巣がんと区別がつきにくいものもあります。卵巣は子宮や消化管のように身体の外部につながっておらず、また内容物が液体のため針を刺して吸引をすると腹腔に漏れてしまうため生検(組織の一部をとって検査すること)が行えず診断が難しいことがあります。また5cmを超えてくると茎捻転といって突然の激痛とともに卵巣がねもとからねじれて卵巣を全部摘出せざるを得ない場合もあるため、現在では腹腔鏡下手術の普及により、以前より比較的小さなものも腫瘍の部分だけ摘出して健常な卵巣は極力手を加えないような手術が行われています。

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月経の悩み

生理の量が多い、生理痛がひどい…

子宮筋腫や子宮内膜症があるかも知れません。鎮痛剤では根本の治療にはなりません。放置すれば不妊症や貧血の原因にもなります。

生理がこない、生理の間隔が長い、生理の間隔がバラバラ…

ダイエットによる無月経、ホルモンの異常、多嚢胞性卵巣症候群などさまざまな原因が考えられ、不妊症の原因にもなります。念のため妊娠検査薬で妊娠の有無を確かめてください。また基礎体温表をつけているかたはご持参ください。

生理の前になると体調が悪い・・・ 月経前症候群

生理の前になるといらいらしたり、落ち着かなくなる、食欲がなくなる、便秘、下痢になる、乳房がはるなどの症状はありませんか。これらは月経前症候群(PMS: premenstrual syndrome)と呼ばれる疾患で、ひとによっては日常生活に支障を来すこともあります。いままでは疾患ととらえられていなかった比較的新しい概念のため、“しょうがない”とあきらめているかたも多いと思いますがピルや漢方薬の服用により改善することができます。

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膣炎

おりものが多い、外陰部がかゆい。不快な症状はなかなか軽快しないものです。特に妊娠中は早産や破水の原因になります。気がついたら早めに受診しましょう。

細菌性膣炎

さまざまな雑菌によるものです。治療法は腟の中の消毒と抗菌薬の腟内投与です。

カンジダ膣炎

カビの一種、カンジダによるものです。体調の悪いときや抗生物質を内服したときなどにかゆみがでることがあります。

萎縮性膣炎

更年期になり女性ホルモンが少なくなると、腟の粘膜が弱くなり炎症を起こしやすくなります。そのため違和感や出血があることがあります。

性行為感染症

クラミジアや淋病でも、おりものが多くなることがあります。
関連リンク:性行為感染症

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